「杉壁」で住宅を作るメリットとは?

自然素材を活かし手間暇かけて作る家の魅力を解説!

近年の新築住宅は、西洋風のフローリングやカフェスタイルなど、おしゃれな外壁塗装できれいに仕上げるのがトレンドとなっています。しかしながら、そうしたトレンドは一周回り切った感があります。そこで、2020年を迎えた今、日本の伝統でもある木造住宅の魅力に立ち返ってみるのもいいのではないでしょうか。 壁面を壁材や塗り壁にするのではなく、木材、とくに「杉」で作るというのは、昨今あまり見られないながらも、さまざまなメリットがあります。今回は、杉壁で住宅を作るメリットをご紹介します。

1.メリット①:調湿効果がある

木材には、全般的に調湿機能がありますが、とくに杉という素材は空気を含みやすいため、その体積は全体の75%を占めるのだそうです。その分、杉は調湿作用が非常に強い木材と言えるでしょう。 調湿作用・調湿機能というのは、湿気の多い夏の時期には湿気を取り込み、乾燥しやすい冬などの季節には湿気を放出します。夏は外気の過剰な湿気を吸収し、冬は程よく湿気をもたらしてくれる杉壁は、いつでも快適に過ごせる家内空間をもたらしてくれます。 こうした絶妙な調湿効果は、自然素材だからこそ実現できるものです。自然素材の木材は、切り出されても「生きて」います。合板では実現できない空気の出し入れを、杉壁であれば無理をしなくても自然に行ってくれるのです。

2. メリット②:断熱性も高い

杉は先述したとおり空気を多く含む木材ですので、その分、断熱性が高い木材です。木の板と言うと冷えやすいイメージがありますが、それはイメージする木材が合板のフローリングであるからです。 天然素材の杉素材であれば、床板も程よく断熱性があるので、外気にあまり影響されません。冬は程よく暖かく、夏は丁度よくひんやりとした快適性を維持してくれます。これは調湿効果とも似ていますが、熱に関しても、夏の過剰な暑さや冬の過剰な寒さを緩和してくれる杉という素材は、快適性を高めるうえで非常に魅力的です。

3. メリット③:杉壁は丈夫で長持ちする

こうした杉壁の家は、快適性だけでなく、丈夫で長持ちするというメリットもあります。たとえばフローリングの床と杉の床を比較した場合も、合板のフローリングの場合では15年~20年が寿命と言われていますが、天然素材である無垢の杉の場合、20年以上保てます。天然素材である分メンテナンスの手間は必要ですが、手間暇かけてメンテナンスをすれば、素材はそれに応え、さらに長く艶のある状態を維持してくれるでしょう。 こうした丈夫な杉の木は、衝撃吸収性が高いことも魅力です。ほかの木材より柔らかく空気を多く含む杉の木は、衝撃を和らげてくれる効果があります。壁にぶつかることはあまりないかもしれませんが、躓いて床に転んでしまったときなどに床材に杉を使っていれば、衝撃を吸収しひどい怪我を防げる可能性が高いです。まさに「柔よく剛を制す」天然素材です。

4.メリット④:癒し効果が高く、経年変化も楽しめる

木材を建築素材に取り入れる際、木材ならではの「癒し効果」を求めて採用する方も多いのではないでしょうか。杉壁で家を建てれば、まさに天然の自然素材である杉の香りや柔らかさも手伝って、癒し効果は間違いなく生まれるでしょう。 また杉の場合、経年変化による色味の柔らかさも落ち着きを感じさせてくれます。新築の頃は赤みが強い色合いをしていますが、経年変化によって次第に飴色に変化していき、重厚なたたずまいになるでしょう。 さらに天然の木材を使うことで、天然ならではの木目などの線が入ることで、素材感が強く表れるようになります。この素材感を工夫して、たとえば縦方向に木目が伸びるように張れば部屋全体に広がりが生まれますし、横方向に伸びるように張れば部屋に豊かな奥行きが生まれ、実際よりも部屋が広く見えるのも大きなメリットです。

5.まとめ

以上、杉壁で家を建てる際のさまざまなメリットを一通り紹介してきました。無垢の杉材を使った家づくりは、メンテナンスの手間はかかります。しかし、適正なメンテナンスを欠かさないことで愛着が生まれてきますし、念入りなメンテナンスに家が応え、長年木材としての耐久性を保ってくれるだけでも非常に魅力的です。 福岡県朝倉市で長年、地域に根差した家づくりに努めてきた「河上工務店」では、とくに自然の木材を使用した手間暇をかけた家づくりにこだわっています。天然木材をしっかり活かしたこだわりの外装・内装には、伝統的な日本家屋らしさを感じさせながらもおしゃれでモダンな仕上がりを感じさせます。 天然木材にこだわった家づくりにはメリットがいっぱいです。ぜひ一度、家づくりについてご相談ください。問い合わせ、資料請求もお気軽にご相談ください。