杉壁とは?一番身近な杉を用いた外壁で利点がたくさんある!

杉壁とは杉を用いた外壁のことをいい、また杉といえば日本人に一番なじみがある木であることでしょう。杉壁を用いた家を見かける機会は近年減ってきていますが、1回どこかで目にするとインパクトがあるのではないでしょうか。 ここでは日本人になじみがある杉の特徴について簡単に紹介し、続いて外壁に杉を用いた杉壁の特徴について解説いたします。

1.杉の特徴

杉は日本人に一番根づいている木といっても、よいのではないでしょうか。日本人の暮らしに深いつながりがあり、多くの人に親しまれています。以下では日本人に親しまれている杉の特徴について、3つ紹介していきましょう。

1-1.日本中で植林されている身近な木

杉は日本原産の常緑針葉高木に該当し、ヒノキ科スギ属にあたります。杉の植林の歴史は、室町時代の吉野林業にまでさかのぼるほどです。国内の樹種の中で最も植林面積が広く、日本の面積のおおよそ12%を占めます。 杉は北海道南部から九州の屋久島にかけて生育されており、基本的には日本中で杉をみられるといえるでしょう。天然木であれば秋田杉・春日杉(奈良県)、屋久杉(屋久島)が有名です。そのほかにも吉野杉(奈良県)・天竜杉(静岡県)、日田杉(大分県)などで杉のブランド化が進んでいます。

1-2.垂直にまっすぐ伸びる

杉という名前の由来は、「直木(すくき)」という言葉が有力だといわれています。直木という言葉は垂直にまっすぐ伸びることを言い表している言葉で、それが杉に該当するのです。 垂直にまっすぐに伸びて、強度があり使い勝手もよいこともあって、古くから広い用途で用いられてきました。古くから神社仏閣や住宅用の木材などで用いられてきたり、古い農耕具や桶・樽などでも使われてきたりしているのです。

1-3.花粉症の原因になっている

杉という言葉を聞くと、花粉症をイメージする人が多くいるのではないでしょうか。花粉症の中で一番メジャーな種類が杉です。杉は日本中で植林されているため、スギ花粉の症状が出る範囲も、北海道と沖縄を除くほぼ日本中といってもよいでしょう。2月から4月にかけて、南西から北東に向かって飛散量が増えてくる傾向にあります。 スギ花粉の原因となっているために、杉を用いた家もなにかしら影響があるのか心配に思うかもしれません。しかし家の壁などに用いられる杉材は花粉を蓄積できないため、スギ花粉のアレルギーを持っていたとしても、住むうえで一切影響がないといえます。

2.杉壁の特徴

杉壁とは杉を用いた外壁のことをいいます。外壁に杉などの木材を用いるのは、一般的ではありません。しかし木造の家にしたいというニーズも一定数あるため、その際に杉壁を使用することがあります。杉壁の特徴について、以下に3つを挙げておきます。

2-1.調湿作用に優れている

杉自体に非常に空気を含んでいるため、ほかの木材に比べると湿度を調節する調湿作用に優れているのです。 湿気があるときにはうまく水分を取り込み、乾燥しているときには水分を放出します。うまい具合に湿度調節をしてくれるため、住む人にとって1年中快適な環境を与えてくれるでしょう。 湿気を吸収してくれるのであればカビや腐食が気になるところですが、杉は耐水性にも優れています。そのためカビや腐食にも強いといえるでしょう。

2-2.再現性が何よりも高い

現在の住宅の外壁で最も使われているのが、窯業系サイディングやガルバリウム製のサイディングになります。これらはメンテナンスが楽だと売りにしていますが、実は再現性が低いといえるのです。 再現性というのは、メンテナンスをするときに部品の交換が容易にできるのかを示します。実際には新築時と同じような形で、再現できないことが多くなっているのです。色合いが合わなかったり、部品が完全に合わなかったりします。 杉壁であれば杉さえ手に入れられれば、後は塗装などでなんとか再現性を出せます。たとえメンテナンスの際に杉壁を取り換えたとしても、同じような形で外壁を維持でき、見た目もほとんど変わらないのです。

2-3.経年変化が味わい深さを持つ

杉は木材なので新築時と築10年以上経ったときとでは、色合いが異なります。最初のころは新しいと感じていたとしても、何年か経つと味わい深さを感じることになるでしょう。何年か経つと古びた感じというよりは、落ちついた感じの深みが出てくるようになります。経年変化を楽しめるようになると、さらに住んでいる家に対して愛着を持てるようになるでしょう。

3.まとめ

杉は日本人にとって、最もなじみ深い木です。古い建物に杉壁という形で用いられるのは、そこまで違和感がないはずでしょう。違和感がないからこそ、今でも杉壁を使ってみたいと思うのではないでしょうか。 「河上工務店」では自然素材である、木を用いた家づくりを得意にしています。杉壁を用いた自然資材の家をみてみたいならば、ぜひとも一度本社にある展示場にご来店ください。実際に展示場をみてみると、どういった感じかが一目でわかることでしょう。 杉壁を用いた自然素材の家に少しでも興味がある方は、ぜひ一度「河上工務店」までお問い合わせください。